昨年からリフォーム業界で注目されているのが、既存の窓の内側にもう一つ窓をつける内窓です。
というのも、内窓設置で最大200万円まで出る補助金が継続中だからです。
昨年度は、早くも補助金がなくなるのではといわれていましたが、結局は予算は十分残ったまま、2024年度の新しい窓の補助金、先進的窓リノベ事業が環境省で進められています。
内窓は、既存の窓の内側の枠に樹脂製の窓を新たに付けるもので2重窓と呼ばれています。もともと北海道など寒い地域では一般的で関西ではマイナーな存在でしたが、導入後の寒さの軽減や省エネ性などが認められ温暖地の関西でも普及が進んでいます。
内窓につける窓のガラスは、最近ではペアガラスは当たり前で、さらにガラスの機能としてLow-e(ローイー)ガラスという熱を反射する特殊なガラスを使うことも増えています。
Low-eガラスは特殊な金属膜をガラスに付加していて低放射の機能を持たすことで、室内に熱を入れにくく、また室内の熱を出しにくくする機能が加わっていて新築では導入が進んでいるガラスです。
こうしたガラスを内窓にも使うことで、さらに性能がアップしているんですね。
実際に、内窓をつけた方の感想を聞いても窓を変えるだけでこんなに変わるなんて、と喜ばれることが多いです。
私個人的にも一番コスパが良い断熱の方法と思います。
そんな、内窓のメリットはというと
・断熱性の良さ・・・これは、内側に窓をつけた瞬間から感じる冷気の減少で体感できます。既存のガラスが1枚ガラスにペアガラスの内窓をつけると実際に3重ガラスになります。
・遮音性・・・窓を2重にすることで外部の音が入りにくくなります。音楽室などを設置する際も窓は2重窓にするのが基本です。
・省エネ性・・・熱の出入りが減るので冷房も暖房もよく効きます。しかもその保温・保冷効果も継続するので結果的に省エネになります。
逆に内窓のデメリットは、
・窓から出入りする場合は面倒・・・掃き出し窓から物干しなどで出入りされる場合、2重窓だと2階窓を開け閉めする必要があるため、面倒と感じることがあります。
・窓と窓の間の掃除がしにくい・・・窓を閉めていることが多いと問題ないのですが開け閉めが多いと窓と窓の間に埃がたまるので掃除が少しやりにくいです。
まだメリットデメリットではないのですが、内窓は基本的に確実な結露対策にはなりにくいです。経験上、内窓設置によって結露が軽減した、無くなったという声があるのは事実ですが、住まい手の方によっては結露は継続しているという声もあります。
そのため、結露対策として内窓だけを採用するのはあまりお勧めではありません。あくまで寒さ対策としての採用がお勧めです。
メリット、デメリットいろいろありますが、総合的にみると寒さ対策として第1番に上がるのが内窓設置だと思います。
今年度はその内窓について、割と良い補助金が出ているので利用しない手はないと思いますので、寒さ対策をお考えの方は採用をご検討くださいね!