先日、吉野ヒノキや吉野杉を扱っている泉谷木材商店さんを訪問しました。
訪問内容は、他のスタッフがブログに書いていただいているので
私はそのほかの内容で。
泉谷木材さんに原木市場を案内していただいた際に、山の手入れの話をおききました。
日本では節のない木材が好まれるのですが、節ありに比べて値段が高くなります。
節はそもそも木の枝が生えているところを板状に加工すると節の形状になります。
そのため枝が無いところをカットすると節無しの木材ができます。
ところが、木は生き物で呼吸もすれば光合成もします。葉がついている枝が無いと成長ができません。
そのため、枝は気にとって必需品のため自然の状態では、どうしても節ありの部分が多く
節無しの部分は少なくなります。
ここで、昔の人の知恵で、実は木にとって枝はすべて必要ではありません。
光合成するには太陽の光が必要ですが、森に入ったことがある方はお分かりのように木の下のほうには
葉っぱで光がさえぎられて光が入ってきません。
そのため、木の下のほうには枝はあまり必要ないんですね。
そこで、木が成長するどこかの段階で枝を切り落としてしまいます。そして、それから木が成長すると枝を切り落としたところが木の中に埋まっていくんですね。
そうして成長した木は、丸太の外側では節がない状態になります。
こうして枝を切り落とす作業を枝打ちといいます。
吉野では、その枝打ちによる手入れが江戸時代から丁寧に行われていて、きれいな節のない、節の少ない良質な吉野ヒノキ、吉野杉が多く産出されています。
すべてが全部、手入れができているわけではありませんが、数ある日本の木の産地の中ではかなりの手入れがされています。
これが吉野というブランドを生み出しているんですね。
切り口を見るとその手入れがわかるんです、と泉谷さんから教えていただきました。