一般的には全く出てこない木材の話ですが、神代木(じんだいもく)という木材が日本全国にはあります。
要するに埋もれ木のことです。
埋もれ木といっても、10年とか100年のレベルではなく、1000年以上数千年昔に埋もれたまま腐ることなく地中に埋没していた黒褐色などの濃い色合いに変色した木材のことです。
名前の通り、神代(かみよ)の時代に、山崩れや火山の噴火などで「1000年以上」地中に埋もれていた木材なのです。
そんな木材が、土地造成や河川改修工事などの際に、偶然掘り出されて出てきます。
河川付近の湿った地層などは適度な湿気を含んでいて、酸素が絶たれた状態に置かれるなどの様々な奇跡的な条件が重なることで、朽ちることなく存続しているわけなんです。
「朽ちていない」といっても炭化はしていて、発掘された時には水気も多く含んでいてかなりもろい状態なので、乾燥など十分に配慮して製材します。
そんな長い年月で生まれた希少性と、製品材料にするまでの繊細かつ膨大な手間暇をかけた製品ですからかなりの高値で取引されて、家具や建築の化粧材、衣装材として市場に僅かながら出てきますが、私は、残念ながら、十分知ってはいますが、こうした神代木を使ったことはありません。唯一、木材サンプルとして持っている程度です。
針葉樹の杉や桧、松等もありますが、人がまだ文明を持つ時代以前ですから、多くは、朴、楢、楓、栃、栗、欅、楡、柿、梻(タモ)、槐(エンジュ)、榀(シナ)、栓、楠、等の広葉樹材が多かったと思います。
手に入る商材ルートは心得ていますので、興味のある方は、ぜひ、一度、私にご用命いただければ木材好きな私としてはうれしい限りです!