私の大好きな古民家リフォームについての考え方や進め方について説明したいと思います。
一般的に古民家と呼ばれる建物とは、昔からの伝統建築や俗にいう田舎間のことと理解しています。
古民家について話し出すと言葉では説明しきれないし、説明漏れも生じますし、また話も長くなりますがお付き合いください。
初めに、住まい手の方が自らDIYされる古民家リフォームは残念ながら私たちの仕事範囲ではありませんので、あくまで、私たちが関われる古民家リフォームについてのみ説明します。
お客様からのリフォームのご相談を頂いたら、先ず耐震診断が必要か否かを確認します。耐震診断する場合は細かく建物の状況確認や耐震診断計算も必要ですし、そのための費用も発生しますので。
耐震診断のご了解後は、どんな建物改修でも共通のことですが、最初に行うのがシロアリチェックです。
建物外部から目視でシロアリの生息、浸食のチェックをします。蟻道が見つかればシロアリの室内への浸食も可能性大です。外部を目視で確認後は室内を徹底的に見て回ります。そして、その生息状況を把握したら、リフォーム工程に沿ったシロアリ対策のスケジュール予定とその対処見積書を作成して、リフォーム全体の計画や予算、工程決定を待ちます。目視で見つからなければ、建物解体後の判断となります。
白蟻の活動状況によっては先にある程度のシロアリ対策処置を先行することもあります。
私たちのシロアリ対策は、シロアリのみの駆除を目的とした人に害の無い対策(詳しくは、その2で説明)で進めます。
次に、ご依頼に沿って建物の耐震診断をします。外部の屋根や外壁、床下、小屋裏、1階天井裏等に潜って構造チェック、室内の柱や壁の傾きも確認し、設計スタッフも交えて既存建物把握のための実測を行います。
実測と前後して、ご家族からリフォーム要望のヒアリングもします。
その後、1~2週間ほどの時間を頂き、既存建物の耐震チェックシートによる耐震診断構造評価点と耐震補強リフォーム計画後の耐震診断構造評価点のなどの資料を説明、リフォームプランの説明とその要望に沿った予算書を提出します。
予算に関わらず、古民家リフォームは耐震補強が最優先となりますので、そこから希望の予算とのすり合わせを繰り返すことになります。
スムーズに希望通りの予算でスタートすることもあれば、大きな予算の隔たりに対して、お客様にとっての最良なプランと予算の実現まで私たちとの苦しいけど愉しい?バトルを何度も繰り返し難産の末、着地点に到達する場合もあります。
それを終えたら実施設計に取り掛かり、その実施設計(建物や外構等の打合せも開始)を含めた完成までのスケジュール表が出来上がっていきます。