補強するだけが耐震補強工事ではない?

来年からHさんの家で新たに耐震補強工事が始まります。

Hさんの家は、古民家というほど古くはないのですが、南側に縁側に和室が二つ続き間という

古民家によくある田舎間に近い間取りです。

こうした間取りの補強工事の場合、耐震壁が不足するため大幅に耐力壁を設置する必要があります。

その場合、既存の和室のつながりとは変わってしまったり、縁側の明るい採光も減ってしまうデメリットが生じます。

なにより広い1階部分をほぼ全撤去しての工事になるためかなりの大規模工事になります。

そこで今回の提案は、2階建ての家の2階を撤去して屋根を作り替える減築を併用した耐震補強工事を提案させていただきました。

地震に対する強度は2階建てと平屋では大きく変わるため2階がなくなることで

1階部分の耐力壁の工事の範囲を狭めることができます。

今回のHさんの場合は南側の和室をほとんど触らず耐震補強できるため

親御さんから受け継いだ家の面影を残すことができます。

1階の耐力壁の設置場所もちょうど古くなったのでリフォームしたいと思われていた

場所で耐力壁を計画することができました。

耐震補強は金物をつけたり耐力壁をつけたりという補強が主になりますが

屋根の吹き替えたり2階を撤去するなど建物を軽量化することで

結果的に耐震補強につながることもあります。

いろいろな手法がありますので、耐震補強にご興味ある方はお気軽にご相談くださいね!

古い家の屋根には重い瓦の下に大量の土が載っています
これが地震の時には大きな脅威になるので
古い屋根は吹き替えるなど建物の軽量化が重要です。