子供部屋は南向きがベストは昔の話?北側にするメリットと知られざる「勉強に集中できる」理由

家づくりの間取りを考えるにあたって、
「方位(方角)」というのは非常に重要な要素です。

日の当たり方は方位によって大きく変わるため、
部屋の用途に合わせて配置を決めていくのが基本とされてきました。
一般的には、以下のような配置をよく耳にするのではないでしょうか。

  • キッチン: 日の当たりにくい北側
  • リビング: 1日中明るい南側
  • 子供部屋: 元気に育つよう、明るい南側

しかし、最近の家づくりでは、
子供部屋の方位に対して「絶対に南向き!」
というこだわりが少なくなってきているのをご存知でしょうか?

実は、現代の住まい環境や子どもの学習環境を考えると、
あえて「北側」に子供部屋を作る選択には、
たくさんのメリットがあるのです。

なぜ昔は「子供部屋=南向き」が鉄則だったのか?

昔の家づくりで子供部屋を南側に配置するのがベストとされていたのには、
当時の「住宅性能」が大きく関係しています。

昔の家は全体的に断熱性能が不十分だったため、
冬場になると北側の部屋は凍りつくように寒くなってしまいました。
そのため、北側の部屋で勉強や生活をするにはガンガンに暖房をかける必要があったのです。

しかし、暖房で部屋を暖めすぎると頭がボーッとしてしまい、
勉強に集中できなくなってしまうことも……。

そのため、冬でも外の太陽光だけで自然と部屋が暖かくなる南側が、
子どもにとって一番良い環境だとされていました。

高断熱な現代の家だからこそ、北側の子供部屋がアリな理由

ですが、現代の住宅は「断熱性能」が劇的に向上しています。

ミツワが手がけるような高断熱の家では、
家全体の温度が一定に保たれやすく、
北側の部屋だからといって冬に極端に冷え込むことがありません。

【関連記事:建築士が自分の家に採用した『エアコン1台で快適な断熱の秘密』はこちら

強い暖房を入れ続けなくても快適に過ごせるため、
「寒さ対策のために、何が何でも南側にする」
という必要性は下がっているのです。

また、「採光(明るさ)」の面でも北側には独自のメリットがあります。

南側の部屋は1日中明るいものの、
太陽が東から西へと移動するため、
窓から入る光の強さや角度が時間によって激しく変化します。

一方で、北側の窓から入る光は直射日光ではないため、
1日を通して光の強さに変化が少なく、
常に安定して均一な明るさを保てます。

この「変化が少なく落ち着いた光」こそが、
実は子ども部屋に最適な環境を作ってくれます。

子供部屋は、方角にこだわらず家全体の間取りと立地によって柔軟に考えたほうが良いですね~

学校の教室も計算されている!
北側の窓が「勉強」に向いているワケ

ここで「採光と勉強」という点で、ちょっとしたお話を。

学校の教室の「窓の位置」が、
だいたいどこも同じ決まりで作られていることをご存知でしょうか?

少し昔の記憶を思い出してみてください。

多くの教室は、
「黒板に向かって左側に外の窓、右側に廊下」がありませんでしたか?

実は、これには建築上の明確な理由があります。

窓が左側にあると、明るい光が常に左手側から入ってきます。

そうすると、文字を書くときに「鉛筆を持つ右手の影」がノートに写り込まないのです。

もしこれが右側に窓があると、
手の影が自分の手元に重なってしまい、
ノートが暗くなって書きづらくなってしまいます。

※じゃあ左利きの子はどうするの?という話もありますが、
 基本設計はそこまで考えられているんですね……!

ちなみに、学校の「美術室」などは、
あえて光の影響を一番受けにくい方角に窓が配置されていたりします。

直射日光で影が刻々と移動してしまうと、
デッサンなどの邪魔になってしまうためです。

このように、「集中して作業をする・勉強をする」という目的で考えると、
均一で安定した光が入る北側の環境は、
むしろ非常に理にかなっているのです。

まとめ:ライフスタイルと立地に合わせて、柔軟な間取り計画を

子供部屋をどこに配置するかは、
「南側だから正解」
「北側だから不便」
と一概に言えるものではありません。

勉強部屋としての機能、
子どもの成長、
そして家全体のバランスを考えたとき、
方角に縛られすぎない方が、
結果として家族全員が心地よく暮らせる最高の配置(間取り)が見つかることもたくさんあります。

住宅にはいろいろな用途の部屋があります。
大切なのは、住まわれるご家族のライフスタイルと、
その土地の敷地条件に応じて、柔軟に設計していくことです。

「限られた敷地で、子どもがのびのび育つ間取りにしたい」

「我が家の土地なら、どこに子供部屋を作るのがベスト?」

など、間取りのギモンや不安があれば、
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