最近雨が多いと思ったら梅雨入りしましたね~
雨が降ると現場対応が大変になるので既に梅雨明けが待ち遠しいです。
さて、家づくりを始めると普段気にならなかったものが気になってくるようになります。
例えば、家の軒(のき)
屋根が壁より出っ張っている部分です。
昔の家は軒が深くて、最近の家では軒の出が少ない、もしくは全くない家も多くなってきました。
理由はデザイン性重視とコストの部分が大きいです。
たしかに、軒がないと外壁がすっきり収まるので、とてもスタイリッシュな家になります。
余計なでっぱりを無くすことで手間を減らしてコストを軽減しています。
コンクリートの家の場合はよいのですが、木造の家では軒を出すことを私はお勧めいたします。
軒は見た目以上にいろいろな役割を実は担っているのです。
1.日射をコントロールする
軒が適切に出ていると、夏は日射を遮って、冬は日射を室内まで入れる、という事ができます。
太陽の角度を計算して、軒の出を設計することで季節による最適な日射の取得が可能になります。
特に関西地方は、夏の日射が厳しいため、真夏の昼間に日射を遮ることができる軒の深さは魅力です。
また、すだれやターフなど外付け日よけも軒が出ていると取付しやすいです。
2.外壁や窓の耐久性に影響
軒が短いもしくは、無い場合は雨や日差しが直接外壁や窓に当たる部分が多くなります。
当然、劣化も早くなるため軒が深い家は家が長持ちします。
さらに窓の上に庇を設けることで壁を伝った雨がサッシにあたえる影響を軽減することができます。
3.少々の雨でも窓を開けられる
軒があると、少々の雨が降っていても窓を開けて換気をすることができます。
軒がない場合でも庇を設けることで同様の効果を得られます。
家の長持ちを考える場合は軒のある家を検討することが良いと思います。
ですが、敷地条件が厳しくて隣の家が近い場合は、軒があまり出せない!ということもあるかと思います。
その場合は、外壁をガルバリウムにするなどして耐久性を考慮して外壁選びをすることが大事です。
(外壁のガルバリウムは適度に雨に濡れることで、白錆の発生を抑制する効果もあるので、軒がない家の相性が良いです)
