古民家の軒天井板加工

軒天井とは、屋根の裏側にある軒裏に貼られる部分の事です。
樋と外壁の間にあたる場所で、通常あまり気に留めることが少ないかもしれません。
ですが、家の外観を外から見た時には、家の高さにもよりますが、屋根の素材よりも軒裏の方が目に入ることが多いものです。
屋根は勾配が緩いと少し離れるか、同じ高さからでないと見えないためです。
ところが軒天は家に近づけば近づくほど目に留まりやすいんですね。
時に1階にある屋根や庇の軒は特にデザインへの影響は大きいです。

今回、古民家のリフォームで大きな庇の軒裏の板をやり替えることになりました。少し数寄屋風の作りで、施工方法も通常とは異なる作り方です。
素材は、杉の無垢板ですが、かなり薄い板で作られていてボロボロになったため新たに張り替えます。
今回用意したのは、7mmほどの厚みの杉の無垢板です。
薄いわりに幅は20cm以上あります。
表面は浮造りといって、年輪が浮き出るような仕上げになっている板で、そのまま張りたいところですが、貼る前に少し加工をすることになりました。
元々は、2,3㎜のかなり薄い板を少し重ねながら張り上げられていました。
これは、年数がたつと無垢の木は縮む為、板をぴったり合わせて施工すると木が縮んだ時に隙間ができて天井裏が見えてしまいます。
そこで、少し板を重ねることで少々木が縮んでも天井らが見えないように工夫しているんですね。
今回は、天井板を少し厚くして少々のことでは破れないようになったのですが、重ね張りがしにくいため、板自体に加工をすることになりました。
板に、相じゃくりという互い違いに薄く削って重ね合わせる技法を採用しました。
板をつなげる部分を少し薄く削って、削ったところを重ねて貼り合わせます。そうすることで少々木が縮んでも天井裏が見えないんですね。
今回は7mm厚の板を一部とはいえさらに3,4mm削るという加工を大工さんに行ってもらいました。
溝を掘る専用の機械で慎重に削ってもらい、相じゃくり加工は無事終了しました。出来上がりを見るとかなり薄くて、へたに触ると欠けそうです(笑)
この板を貼ってしまうと、この加工は隠れてしまい見えないのですが、加工のおかげで将来、木が少し縮んでも見た目が違和感ない状態を維持できます。
家づくりは、新築でもリフォームでも見えない所もできる限り手を加えていきたいですね。

きれいな天井板ですが薄いです、、、

板の両サイドを薄く削ります

かなり薄く削っているのがわかります?

すべての材を削って、薄いところを重ね合わせることで木が縮んでも天井裏が見えないのです