製材所の木材乾燥で共感し、一番納得できるコト!

昨日、木の家ミツワのスタッフと桜井市の泉谷木材さんへ見学に同行しました。

その泉谷木材商店さんで私が1番納得しているコト!

それは、桧材の製材所として私は随分以前から泉谷さんにはお邪魔しているのですが、その頃から1番腑に落ちていたことは、製材所内に野積みされた製材木材の小口が焼け焦げていないことでした。

製材所は常に生木を挽いているから、大鋸屑から桧や杉の良い匂いはプンプンします。

ですが、乾燥機械で高温乾燥(120度前後)すると、その匂いは香りではなく、焼け焦げた臭いで、その木材の小口には木材内部からの樹液が焼け焦げてタール状のヘドロ化した液体になってはみだし凝固しています。

そして木材表面は割れていないのですが木材内部はひび割れだらけ!

見た目の表面は割れのない木材。

けど、木材内部はひび割れの巣で強度は激減しています。

泉谷さんも自然乾燥以外にも機械乾燥はしますが、その温度は手で触れる範囲で、木材組織が傷まない60度前後の中温乾燥です。

だから、焦げ臭い臭いはしませんし、小口も木の色!

熊本県阿蘇小国町にある小国ウッディ協同組合の温泉源泉蒸気を活かした地熱乾燥の場合でも源泉の95度前後の蒸気を60度前後まで落としてじっくり時間をかけて乾燥庫内で乾燥させる、その同じ温度が泉谷さんです。

当然、乾燥時間もかかります。

昨日のブログで報告した桧柱の2方向の2箇所の割り加工も同じで、合理的な量産工場では単なる無駄な工程です。

けど、この無駄な工程、作業が、本来の製材所の仕事、木材乾燥の技なんです。

木材製材を業とする関係者なら誰でもわかっていることなんですが、中規模から大規模製材所では量産しないと採算が取れないジレンマもあり、できない芸当なのですが、けど、やっぱり、国内の良識ある製材所であれば機械乾燥をもっと見直して、機械メーカーと研究する必要もあると思うんですが。

机上の耐震構造理論ばかりを気にするのではなく、耐震に見合う構造材を出荷できる製材体質を構築するのが第一ではと思うばかりです。

泉谷さんの、小国ウッディの、この技が私には1番納得できるコトではあります!

木材らしい製材木材の積み上げられた木材小口が自然の色合いで美しい!