四条畷市役所近くのセキュリティがしっかりした高層マンションで、何不自由なく暮らしていた5人家族のお住まい手さん。
ご夫婦には、こんなご希望がありました。
- 古民家の中古住宅をリノベーションして、畑仕事も楽しみながら家族団らんできる薪ストーブのある暮らしがしたい!
- でも、あまり山間部に入り込むような暮らしは避けたい。
- マンションの住宅ローンも残っているので、予算もできるだけ抑えたい。
そんな想いで地元の不動産屋さんに家探しをお願いしていたところ、70歳を超えたご夫婦が所有する古い家が「寒いし、いつまでも車に乗るわけにもいかないので、市役所近くのマンションに移り住みたい」とマンション探しをされていることがわかりました。
そこで、お互いの希望が合致し、マンションと畑付きの築60年住宅を交換売買することに合意。敷地は市街化調整区域で建て替えが不可の土地だったため、購入価格は抑えられ、マンションの売却利益と借入によって大規模なリフォームが可能となりました。
お客様からのご要望
ご要望として挙げられたのは、次のような点でした。
- 薪ストーブのある暮らし
- 通り土間のある家
- 涼しく、そして温かい家
- 平屋の小屋裏を全てスケルトンに見せる家
- 大スクリーンでプロジェクター並みのテレビ画面が見られる大空間のダイニング&リビング
これら多くの要望をいただき、非常にやりがいのある仕事となりました。
予想外の構造の課題と解決
伝統的な建築(田舎間)の家は70年ほど前のものだと構造が非常にしっかりしていることが多いのですが、築60年前後の、しかも地域の大工さんが建てた家となると、基礎が十分でなかったり、構造が甘い場合があります。
実際に解体してみると、まさにその通りでした。 コンクリート基礎の導入が始まって間もない時期だったのか、**基礎には鉄筋が入っておらず、底辺も全く確保されていませんでした。**また、梁桁は細く、小屋組みの梁桁を支える構造柱が全く機能していないなど、開けてビックリの骨組みだったのです。
しかし、一度引き受けた以上、責任は重大です。耐震計算を行い、基礎から木構造まで、万全の構造補強を施すことを決意しました。
アパレル関係のご主人のこだわりが光るデザイン
ご主人のご職業がアパレル関係ということもあり、店舗のような感覚のインテリアをお好みでした。私もかつて店舗デザインに携わっていた経験があったため、内装の意見が一致し、スムーズにデザインを進めることができました。
そんなこんなで、困難を乗り越えて出来上がったのが、このお住まいです。
BEFORE→AFTER









